当記事はスカイウォードソードのネタバレを含みますのでその旨を充分にご留意の上お読み下さい。
封印の神殿の老婆は、何故数千年も生きたのか。
そもそも生きていたのか。
老婆の最後はきっとそれぞれの解釈があると思うが、私の考えをここに残しておく。
終焉の者が消滅し全てが終わったあと、過去の時代でインパはマスターソードを見守り続けるため、ひとりハイリアの神殿に残った。
そして現代に戻ったゼルダ達は、神殿の老婆こそインパだったのだと気付く。
話がややこしくなるので若インパ、老婆インパとする。
老婆インパは数千年もの時間をここでマスターソードとともに過ごしてきたこととなる。
何故死ななかった?
数千年もそこにいたのなら、それはもう人間を越えたバケモノだ。
シーカー族は長寿であるし一種の魔法のようなものを使っている場面もあって一般的な人間よりも超越した存在だったといえる。
だとしても、さすがに数千年は生き過ぎだ。
精霊様でさえ万年の命で、時に病に苦しむこともある。
最後に老婆インパは光となって消え去る。
それはとても寿命尽きた人間の死に方ではない。
まるで人間という枠を超えた霊体のようだった。
つまるところ、老婆インパは初めから死んでいたのではないかと思うわけだ。
霊体、魂のような存在だったとして、
地上に落ちたリンクを導き
バドと過ごした他愛もない時間
老婆インパは肉体も確かにそこに存在していた。
神でもない人間に、何故そんなことが可能だったのか。
ゼルダから受け取った『腕輪』ではないだろうか。
ゼルダは地上に落ちてから、これまで着ていた衣類を脱ぎ別のものに着替えている。
その白い衣は、女神ハイリアが着ていたものとされている。(参考:ハイラルヒストリアP74)
ということはゼルダの履物、髪飾り、その腕輪も女神ハイリアが身につけていたものだったのではないか。
ゼルダからその腕輪を貰い身につけていたことでインパは加護を受け、その後何千年もかろうじて人の見た目を保てたのではないだろうか。
終焉の者が消滅し、務めを果たした老婆インパは、光となって消え去った。
その際、ずっと身につけていたにも関わらず腕輪だけはその場に残った。
それは『腕輪』と『老婆インパ』は別次元のものだったからだといえる。
老婆インパがここまで肉体を保てたのは腕輪のおかげだったと仮定して、
その腕輪にはどんな力があったのだろう。
この腕輪の発色は、見覚えがないだろうか。
そう、時の扉と同じ色だ。
時の扉について素材などの詳細は不明だが、
砂漠にあったこと、
砂漠は時空石の産地でその採掘、加工をしていたRS達が時の神殿の管理をしていたこと、
そのことからも、時の扉には時空石が関わっているのではないかと推測する。
つまりこの腕輪が時の扉と同じ素材で出来ているならば、『時の力』が宿っている可能性もあり得る。
ゼルダが手渡した腕輪には、そうした力があったのかもしれない。
それを知っていたかは分からないが、インパがここにいられたのは、その腕輪のおかげだったのかもしれない。
しかしここでひとつ疑問が出てくる。
過去と現代を行き来しながら、リンクは何度か歴史を改変した。
はじめは封印の神殿に『生命の木』はなかったが、雷龍ラネールのイベント後には立派な木が生えていた。
それはラストのマスターソードも同じで、はじめは封印の神殿にマスターソードと台座はなかったが、終焉の者を倒し現代に戻ってきた際はそこにマスターソードが安置されていた。
それは"現代ではまだ起きていなかった事実をリンクが過去で成し遂げた"から歴史が変わったのだ。
だからこれまでなかったものが現代に反映されたのだ。
しかし、腕輪はどうだろうか。
リンクが初めて地上に降り立ち老婆インパと出会った時、
既に腕輪を付けているのだ。
先程の例に従うと、ゼルダが奥の間で眠りについているということはこの時まだ終焉の者の消滅は確定していないはずで、つまりゼルダは若インパに腕輪を渡していないはずで、老婆インパは腕輪を付けているはずがないのだ。
にも関わらず、老婆インパは腕輪を付けていた。
それはもしかしたら、老婆インパが腕輪を授かることは、現代において既に確定していた事実だったからかもしれない。
腕輪を貰った過程は違ったかもしれないけれど、何らかの形でインパは女神ハイリアから腕輪を授かることは決まっていたのかもしれない。
最後にゼルダがどういう意図で腕輪を手渡したのかは分からない。
それを知っていたのか、それともただの偶然だったのか。
どちらにしろ、それもきっと女神ハイリアの計らいだったに違いない。
≪参考書籍はコチラ≫
ゼルダの伝説 30周年記念書籍 第2集 ゼルダの伝説 ハイラル百科
ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説 大全: 任天堂公式ガイドブック
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