当記事ではブレスオブザワイルドDLC第二弾「英傑たちの詩」の内容を含みます。
ミィズ・キョシア戦で突如出現する謎の巨大遺物。
これまで何度か書いてきたが、そこまで深くは考えていなかった。
しかし、いきなり生える古代柱や乗っ取られてない希少遺物、その目的などこの遺物についてまだまだ考える余地はありそうだ。
今回はこの巨大遺物と古代柱、また、それらとハイラル城の「対比」から見えてくるものについて考えていく。
謎の古代柱
古代柱について考える前に、まずはこの遺物が何なのか、簡単に整理しておく。
DLC第二弾『英傑たちの詩』のチャレンジ、「神獣繰りの試練」
四神獣を解放したリンクは真の勇者としての資格を得たものだけが操れる神獣 "マスターバイク零式"を手に入れるため、始まりの台地の回生の祠へと向かう。
幾多の試練を乗り越えると、最深部に待ち受ける導師「ミィズ・キョシア」との決戦となり、最終試験をクリアするとマスターバイクが手に入る。
そのミィズ・キョシアと戦う舞台が、こちらの巨大な遺物である。
これは戦いのステージであると同時にマスターバイクの格納庫としての役割もあるわけだが、そのマスターバイクが出現する際に、大量の古代柱が生えてくるのだ。
これにはどのような意味があるのだろうか。
古代柱の目的
古代柱とは、ガーディアンの格納庫である。
ハイラル城にあるものは、厄災ガノンの復活を感知すると自動的に地中から出現するしくみとなっている。
そこから大量のガーディアンが射出され、本来ならば厄災ガノンを封じる助けとなるはずだった。
ミィズ・キョシアの舞台から出てきたものはおそらくそれとは別の目的だろう。
ここには厄災ガノンがいない代わりに、勇者のための施設"回生の祠"がある。
勇者や、その神獣であるマスターバイクを守護する目的だろうか。
眠りについた勇者に危険が迫った時、あるいはマスターバイクが勇者以外の手に渡らぬよう、厳重な警備体制であったことがうかがえる。
これらの古代柱は青色に発光していることから、厄災の被害は受けていないと考えられる。中にガーディアンがいるとしたら、正常な状態で眠っているのだろう。
もし、この遺物まで厄災ガノンに乗っ取られていたならば、ハイラル王国の未来はなかったかもしれない。
空に浮かぶ技術
巨大な遺物は突如上空に現れたが、元々はどこにあったのだろうか。
以前の考察では、このステージは回生の祠の真上に出現するもののシーカーマップの反応はないことから、回生の祠の地下に埋まっていたものが導師の最終試験のために一時的に上空に出現した"異空間"なのではないかと考えた。
詳細はこちらの記事参照
回生の祠周辺の地表は円形になっていることから現在は地中に埋まっていると予想しているが、下に向かって古代柱や歯車のような部品が出てくる構造は地中用に造られたものとは考えにくい。
この遺物が造られた時、すなわち一万年前は始まりの台地の上空に浮かんでいたのだろうか。
空飛ぶ遺物といえば神獣ヴァ・メドーだが、メドーの場合は下部のプロペラと翼の揚力で飛んでいるものと推測する。
それに比べ、ミィズ・キョシアの舞台は静止状態で空中に浮かんでいるように思う。
まるで天空都市のようだ。
このような"空に浮かぶ遺物"というのは、他にあっただろうか。
"神の力"とまで言われたシーカー技術に今更驚くべきことではないかもしれないが、そうした技術があったとするならば考察の幅はぐんと広がる。
"シーカー文明は空の上にまで発展していたのかもしれない"という妄想は、自然とブレスオブザワイルド続編に結びつく。
一万年前のシーカー文明は我々の想像をはるかに超えるものだったのかもしれない。
ハイラル城との対比
ハイラル城と始まりの台地を"対比"という観点で見るのは実に面白い。
例えば門の上などに見られる鳥の彫刻は、始まりの台地のものは柔らかさを感じるデザインであるのに対し、ハイラル城のものは雄々しいデザインとなっている。
これはメス、オスという対になっている。(参考:マスターワークスP231)


回生の祠の上部は古代エネルギーを送り込む装置か。
謁見の間の天井で不気味に脈打つ繭とデザインが統一されている。


古代のエネルギーで蘇生し、再びこの世界を照らす光となった勇者リンク。
繭の中でエネルギーを蓄え、不完全ながらも復活を果たした厄災ガノン。
両者が対峙する。
決戦の舞台はハイラル城の地下に隠されていた巨大施設、天体観測室。
導師ミィズ・キョシアとの戦いの舞台はそれを模したのか。半球の遺物は、どこか天体観測室を思わせる形状である。


厄災復活時、城の周りに出現した格納庫はガノンを包囲し徹底的にそれを迎え撃つ。
古の傑作 マスターバイクが勇者の手に渡る時、それを守り続けてきた格納庫は最大限の警戒態勢に入る。


始まりの台地とハイラル城はよく似ている。
それらは全て"対"という概念のもとに生まれたのだろうか。
だとすれば、それはどこまで通用するか。
回生の祠の最深部で待ち構えるのは、導師ミイズ・キョシア。
いや、ミイラ。
その概念は最奥まで届くか。


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