【BotW】ゲルド族・砂漠の生態系・七人の英雄像などを考察【ゼルダの伝説】


今回は、ゲルド族やゲルド地方について考えていく。

考察のリクエストにお応えして、民族性や名前の由来、砂漠の環境や7人の英雄像などについても調査してみた。

 

 

 


ゲルド族とは

ゲルド族はご存知のとおり女だけの民族である。

ゲルド族が暮らす街は男子禁制となっており、その理由は、「成人になるまでに男と交わると災いが降りかかる」という言い伝えがあるからだ。

 

この「災い」とは、一体なんだろうか。

ゲルド族は太古の時代に厄災の元凶であるガノンドロフを生み出してしまったことに責任を感じているため、ここでいう災いとは、ガノンドロフのような魔王の誕生のことを指している可能性もありそうだ。


仮にそうだとすると、かつてガノンドロフを産んだ実の母というのは、もしかしたら未成年の若い女性だったりしたのだろうか。

 

 

ゲルド族にはそのような男子禁制の掟があるものの、適齢期になれば割と積極的に婿となる男性を探しに旅に出たりするため、街に男を入れないのは未成年の女性との接触を避けるためという風に考えられる。

 


ちなみに男と交わると災いが降りかかると言われているが、マスターワークスでは"男性と交流を持つと災いが訪れる"(引用:マスターワークスP 133)とも書かれているため、広い意味での交流も含まれるのであれば、街の子供たちやルージュちゃんが心配でならない。

 

 

ゲルド族のボーイハントの風習は時のオカリナ時代から存在する。

父親が異なる種族であっても太古の時代から見た目がほとんど変わらないゲルド族というのは、かなりの顕性遺伝だといえるだろう。

 

しかしそんな強力な遺伝子を持つゲルド族も、混血を繰り返す中で、耳だけは完全にハイリア人と同じく尖った形に変化していった。

 


一方で、耳の形が変化したのは、「厄災ガノンの元凶を生み出してしまったことを恥じ、ハイラルの神々の声にも耳を傾けるようになったため」という話もあるようだ。(引用:マスターワークスP395)

もっとも、この話に関してはハイラル王国側の目線で語られているようにも思う。

 

 

 

ちなみに、ゲルド族特有の言葉がいくつか出てきたかと思うが、それらをまとめてみた。

 

サヴォーテンだけはマスターワークスに載っていなかったのだが、「びっくりした」とかそんなニュアンスだろうか。

 

ゲルド語の語源が「サバク」と「サボテン」というところが、いかにも「ゼルダ的」である。

 

 

名前の由来

ゲルド族の名前は、主に美容に関連するものが由来となっている。


調査してみたものの、結構分からないもの多かった。

例えばリッスン、プシャン、ディショーナの先生はワーシャなど、ある程度関係性のあるものでまとめられているものもあるため、レンタザラシ屋(コーム、フラジィ、エクティス)のフラジィなんかは髪の毛関連の名前だと推測するが、残念ながら私には想像力が足りなかった。

 


ウルボザについては、美容ではなく北欧神話のアウルボザではないだろうか。

アウルボザとは、同じく北欧神話に登場するゲルドの母だ。

強さと母性を併せ持つウルボザのイメージにぴったりな名前である。

 

 

由来が不明なものに関しては、立場や関連性のヒントとしてこちらの相関図をお役立ていただきたい。

lomlom.hateblo.jp

 

 

ルージュとウルボザ

族長のルージュはまだまだ幼さが残る年齢だが、設定としては12歳前後のようだ。(参考:マスターワークスP.131)

 

先代のカカ様もきっと若いうちに亡くなられたのだろう。


そんなルージュは、ウルボザの子孫だとされている。

このことから、私たちの常識でいうとルージュとウルボザは血の繋がりがあるということになる。

 


先程のとおり、ウルボザのキャラクターイメージとして、母としての強さや母性溢れるといった説明があることから、ウルボザには子供がいたのかもしれない。

 


ただし、作中では子供がいたという話は一切聞かないことや、少し話が飛ぶが、「神々のトライフォース2」の7賢者の子孫たちは、子孫であっても血の繋がりはないと判明していることもあり、この世界では子孫や先祖だからといって必ずしも血縁関係があると断定できるものではない。

参考:開発秘話&トリビア満載でお届けする『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』開発者ロングインタビュー - ファミ通.com

 

 

続いて、族長時代のウルボザについても考えてみた。

王宮ではウルボザはルージュと同じ冠をつけており、この冠は族長の証とされている。(参考:マスターワークスP345)

 


だが、このシーン以降、ウルボザは冠を外しているのが確認できる。

 

あくまで想像だが、もしかしたらウルボザは、ナボリスの繰り手の依頼を受諾したと同時に族長の座から退いていたと考えられないだろうか。

 


英傑に選ばれたミファーがシドに里のことを託して覚悟を決めていたように、ウルボザもまた万が一のことを考え、今後の王宮のために、娘か次期族長にその座を譲り、冠を託していたのではないだろうか。

 


ただし、ウルボザは現族長について見当もつかない様子であるため、ゲルドの後継者問題に備えていなかったようにも受け取れる。

 


答えは出ないが、個人的にはウルボザはルージュのおばあちゃんのそのまたおばあちゃんくらいの存在でいてほしいと思っている。

 

 

 


砂漠の環境と生態系

続いては、砂漠の環境や生態系について調べてみた。

砂漠といえば、代表的な生き物としてモルドラジークやスナザラシがいるが、それらは名前や見た目からしてクジラとアザラシがモチーフだろう。

 

また、検討段階では砂の中を泳ぐサメらしきものまで描かれている。

 

つまり、ゲルド砂漠の生き物は海の生物に由来するものといえる。

 


スカイウォードソードでは砂漠地方はその昔は海であったこと、また、今でもゲルド砂漠の果てには海があることから、この砂漠一帯が、元々は海だったという可能性は大いにあり得るだろう。

 


海の生物が環境の変化とともに進化していったのか、もしくは海の生物が陸地へと生息域を広めた結果進化したのかは不明だが、海の生物がいつしか砂漠の環境に適応したものがモルドラジークやスナザラシなのかもしれない。

 

 

砂漠の魔物についても考えてみた。

砂漠に生息している魔物は、ボコブリンやリザルフォスなどの小型の魔物、そしてモルドラジークである。

イワロックやヒノックス、ライネルなどの大型の魔物は生息していない。

 


その理由は、おそらくは環境的な問題ではないだろうか。

 


ゲルド砂漠は、自然豊かなハイラルとは一線を画す。

先程のとおり、そこに棲む生き物たちは砂漠に適応した固有種が多く、このような過酷な環境下は魔物にとっても生きづらい場所なのかもしれない。

 


とくに彼らのように重量級の魔物は砂に足をとられてしまったり、細い足が弱点とされるヒノックスは体幹が弱く砂漠は不向きに思える。

体の全てが岩であるイワロックにとって、砂だらけの土地は岩の補給や擬態に苦労しそうだ。

また、常に歩き続け獲物を狩っているとされるライネルにとって、獲物がいない土地は魅力的ではないのかもしれない。

 

 

このように、大型魔物がいない理由は"環境が適していないから"というのが、個人的な意見である。

 

 

7人の英雄像

東ゲルド遺跡の7人の英雄像。

様々な憶測が飛び交うこの遺跡にはどのような歴史があるのだろうか。

 

また、そこに八人目の英雄という都市伝説も加わり、謎が謎を呼んでいる。

 


7人の英雄像について、マスターワークスや考古学者のロテインなどの話をまとめたものがこちらである。

 

古文書に書かれている内容は、祠チャレンジそのものであるといえるだろう。

 


つまりこの英雄像は試練の祠へのカギである事は間違いないと思うが、気になるのは歴史から葬られた八人目の存在だ。

 

 

イーガ団のアジトには実際に八体置かれていることから、八人目の存在は事実であると考えられる。

 

このアジトは元々はゲルド族のものである。かつてのゲルド族は、この八人の英雄たちを信仰していたのだろう。

それがいつしか1人消え、7人になったというわけだ。

 


ちなみに東ゲルド遺跡の英雄像は、建設当初から七体だったと推測する。

というのも、マスターワークスではこのように玉の台座のデザインが異なっている。

 

仮にこのデザインだった場合、後から玉が減ったり増えたりするのは不可能だ。

つまり建設当初より台座の数は七個ということになる。

 


となると、気になるのは八人目の英雄像がどこでどのように造られたかだ。

 


ゲルド高地にある八人目は、巨体が周囲の崖と同じ素材で出来ていることや、不自然に像にだけ雪が積もっていないことから、ここの岩壁を削って造られたのではないだろうか。

 

八人目のものとされる剣も、同じく周囲の巨石を削って造ったのかもしれない。

 

 

剣が何故こんなも離れたところに置かれているのかは、場所にヒントがあるような気がしている。


剣がある場所はゲルド山頂。それも、最も標高の高い位置だ。

 


どの山もそうであるが、とりわけ山頂というのは神聖な場所である。

 

 

ゲルド高地は、一万年以上前にゲルド族がいた場所であり、八人目の英雄像が祀られている場所でもある。

その山の頂に、剣士の象徴である剣が刺さっているのは偶然ではないだろう。

 


この剣は、八人目の権威を示しているのか、それとも、ここゲルド高地に歴史から葬られた彼女が眠っているのか。

 

なんにせよ、ゲルド山頂に置かれたこの剣は、この土地で、彼女が英雄として存在していた証であるに違いない。

 

 

彼女がなぜ歴史から消えたのかはわからない。

だが、彼女の存在はゲルドの歴史に少なからず影響を与えたことだろう。


八人の英雄像がかなり閉鎖的な場所にあるのに対し、七人の英雄像はゲルド砂漠の入り口という開けた場所にあることから、1人の英雄が消えた背景には、例えばゲルドの領土拡張や独立など、歴史的に大きな動きがあったのかもしれない。

 

 

 

 

そこには彼女たちの勇ましき活躍があったのだろうか。

彼女たちが守り神として崇められているのは、そんな歴史があったからかもしれない。

 

 

 

《YouTube》