当ブログでは、厄災の黙示録の考察をしておりますので完全なるネタバレ記事です。以下、ストーリーやキャラクターの名前などどんどん出していきますのでこれから厄災の黙示録を楽しむという方はその旨を充分にご留意下さいませ。
謎のローブの男『アストル』
(アトラスでもアスクルでもアクタスでもありません!)
初めてトレーラーに登場した時はシーカー族のような明るい髪色に見えましたが、完全に黒に近い色でしたね。
私の目はどうなってるんだ…
失礼いたしました。
これまでのガノン復活を目論む狂信者やガノン(終焉)信奉者といえば
ギラヒム、アグニム、ベラムー、グフー、ゴルゴン、ベラン、ザント、マラドー、ユガなどなど濁点の付く名前がずらりと並んでいますよね。
アストルさん、見た目も名前も塩でいらっしゃいます。
名前の由来について考えてみましたが、
フランス語でAstreは《天体・星》という意味があります。
その他、ギリシャ語でも同じ読みで星という意味で使われているようですね。
ガノンの怨念を纏ったあの球体は、周りに星座が見られました。
アストルの由来は"天体説"が濃厚ではないでしょうか。
星座といえばシーカー族と密接な関係がありますね。
名前だけ聞くと、優秀な古代技術研究者のような印象を受けますが…
彼は一体何者なのでしょうか。
クリア後も、結局詳しく語られることはありませんでした。
スッパからは、『占い師』と呼ばれており、
アストルのキャラクター説明欄にも『ハイラルのとある小さな村で暮らしていた占い師』とあります。
占い師といえば、例のハイラル王側近の占い師を思い浮かべますが、見た目からしてこんなに怪しい人物が側近だとは少々考え辛い気がします。
ブレワイで確認できる小さな村や集落跡といえば、
アデヤ村、タバンタ村、タバンタヒル、コポンガ村、シャトー集落、ラウル集落あたりでしょう。
(それぞれ探索しましたが特に発見はなし)
根拠はありませんが、村とはつくもののカカリコ村、ハテノ村、ウオトリー村は…なさそうですね。
メーベの町や宿場町は、村というよりもっとコミュニティも発展し栄えていたのでこちらもなんだか違うような。
私の想像では、アストルはどちらかというと人里離れた集落で排他的な生活をしていた印象です。
(もう妄想が止まらない)
何かと物議を醸したアストルのローブの紋章は、
今となっては「謎の紋章」+「とある小さな村」=「ブレワイでは登場しない」ということなのではないかと考えています。
ゲルドの紋章が入っていたのは、ガノン信奉者ということを示唆するためでしょう。
つまりは、アストルは厄災の黙示録完全オリジナルキャラクターであって、どこぞの村やハイラル王家、ブレワイとの関係云々はそもそもないのではと思っているわけですが…
それでもやはり気になるのは、彼に何があったのか、如何にしてガノンの力を得て憑依ガノンを手にしたかということろです。
彼の人生に何が起こったのかを考えていきたいと思います。
(以下、妄想も含む)
1章「王立古代研究所へ」のムービーで、空から降ってきた怨念が朽ちたガーディアンに乗り移るシーンがありましたね。
冒頭のムービーでテラコと共に時空を超えてやってきた怨念は、この時代のテラコ(憑依ガノン)だけではなく各地に散らばったことが分かります。
そして、アストルの球体もピンクに発光して怨念の力が宿っています…
そうです。
未来からやってきた怨念は、とある小さな村で悶々としていた冴えない占い師の商売道具にも乗り移ったのではないでしょうか?
そしてアストルは後々こんな言葉を発しています。
『厄災ガノンに選ばれしこの私が〜』
突如空から神の如く舞い降りたガノンの怨念が商売道具に乗り移ったことで自身の力を過信し、この世界は我が手の内だと思い上がったアストルはガノン復活を目論む勘違い大名となってしまったのではないでしょうか。
憑依ガノンについては、キャラクター説明欄にて『未来のテラコの後を追ってきたガノンの怨念の一部が、今の時代の未起動のテラコに取りついた』とあります。
(つまりは「ガノン憑依ゼルダ」もとい、「ガノン憑依テラコ」ということですね)
ガノンもただ力に身を任せただけの馬鹿ではありません。
ブレワイではかつて自分がやられたシーカー遺物を今度は尖兵として乗っ取るという狡猾な策を講じています。
厄災の黙示録でテラコとアストルに乗り移ったのも、またガノンの思惑通りだったのではないでしょうか。
そうしてアストルと憑依ガノンは、同じ怨念の力が宿ったもの同士共鳴し合い、どこかで偶然この憑依ガノンを手にしたのだと想像しています。
憑依ガノンに内蔵された記憶で厄災がハイラルを滅ぼす未来を見たアストルは、自分たちの勝利を確信しているような発言を何度もしています。
アストルがイーガ団に近づいた理由については、
ただイーガ団を利用しただけに他ならないでしょう。
イーガ団はガノンを崇拝しており、
アストルもまたガノンの力に魅入られたガノン信奉者。
彼らは協力関係にあるように見せかけて
実はアストルはガノン復活のためにイーガ団を贄にすることが目的だったのですね。
ガノンに忠誠を誓うイーガ団の邪の結晶(勝手にそう呼んでます)のような悪しき力が必要だったわけです。
(ちなみに「生贄」とは生きたまま神のお供えになること。贄ということはこの横たわるイーガ団構成員たちは既に…)
更にはアストルは憑依ガノンを崇めながらこう言います。
『これさえあれば 世界の全てが掌の上…』
憑依ガノンをこれ呼ばわりしてるんですね!
この「これさえあれば」の表現には、
よくわからんけど凄い力を手に入れちゃった☆といわんばかりのニュアンスを感じます。
完全にスッパの言う通り、厄災ガノンの力を軽視しているのですね。
アストルさんがそう易々と御すお相手ではないのです。
厄災の脅威を知らないアストルは、憑依ガノンを自身の野望のための駒としか考えていないのが、先程「これ」呼ばわりした部分に表れていますね。
最終的にアストルはガノンに食われ、駒として使われたあげく自分自身が生贄となってしまうわけですが、本当にこの男、無念でなりませんね。
(アストルの商売道具を踏み潰すガノンさん、ちょっと胸が痛みます…)
アストルを吸収した憑依ガノンは、人型の「厄災ガノン」へと進化し、皮肉にも自身の野望は叶ったわけで。
厄災ガノンの一部はアストルでもあり、
これからもアストルはそこに存在しているわけで。
きっと何者かになりたかったのでしょう。
小さな村で密かにガノンを信奉していた占い師は、
結果的に厄災ガノンという滅びの神となったのですね。
アストルという男の人生。
決して忘れはしません。
最後まで読んでいただきありがとうございました🍀