当ブログではゼルダシリーズの様々な考察をしております。以下、神トラに関する内容を含みますのでその旨を充分にご留意の上お読み下さいませ。
ハイラルとウサギ
多種多様な動物たちが生きるハイラル。
会話ができるなど物珍しい古代の動物から、我々の世界の身近な動物であるウシやコッコまで実に幅広く存在します。
そんな中、昔のハイラル平原には『野うさぎ』が沢山いました。
しかし、時のオカリナの時代には乱獲により絶滅してしまったそうな。
ポストマンいわく、ウサギはその長い耳から「神の声を聞く」伝説の動物なのだそうです。
耳の長いハイリア人と共通することから、神にすがりがちなハイリア人が縁起担ぎに捕獲してしまったのか、単に食用として需要があったのか理由は定かではございませんが、兎にも角にも絶滅してしまったそうです。
ちなみに、ハイラルの外の世界である新大陸が舞台の『大地の汽笛』ではウサギランドがあるほどのウサギ大国ですが、リンクによるウサギの乱獲が懸念されています。
リンクとウサギ
ゼルダの伝説において、ウサギといえばリンクと関連がありますよね。
神々のトライフォースではガノンが生み出した『闇の世界』が存在し、そこに立ち入った人々は、その心を写し出した魔物の姿に変身すると言われています。
醜い魔物になった人、カエルになった人…
木になって死んでしまった人…
人々の心の穢れや弱さが浮き彫りになるこの世界で、リンクはただ一人、魔物ではなくウサギの姿に変身します。
何故ウサギなのか、というのは存じ上げませんのであくまで私の推測になりますが、
ウサギというのは寂しがりやで臆病な部分があります。
信憑性のない噂話ですが"寂しいと死んじゃう"なんてことも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
リンクはナイト一族の末裔として、勇者としていさましく生きる傍ら、ウサギのような"か弱さ"もどこかにあったのではないかと、そう思うのです。
そしてハイラルではウサギは絶滅した生き物。
封印戦争で滅びたといわれるナイト一族を思い起こしますね。
そういう理由から、リンクとウサギは似ているのかもしれません。
神トラ2でもウサギのキャラクターが登場しますが、そちらも神トラのオマージュであると考えます。
神トラ どうぶつ広場から見えてきたこと
ここまでハイラルとウサギについて書いておきながら恐縮ですが、この話には大きな矛盾点があるのです。
先程つらつらと書いた神トラの作中には、実はウサギが登場するんです…
切り株の上でオカリナを奏でるオカリナ少年、その周りに集う動物たちの中に…
!!
いるんですね。
時系列でいうと神々のトライフォースは時のオカリナの次の時代であります。
時オカで絶滅していると言われたウサギが何故この時代に登場しているのか。
ゼルダの知識は浅いですが、愛だけは深い私の勘だけで申し上げますと、これは単なるミスではないと思っています。
当ブログでも度々過去作品が登場しますが、ゼルダ作品は初代ゼルダの伝説以来そのストーリーや設定については非常〜に奥深く、そして綿密に作り込まれています。
神トラの後に制作された時オカで、あえてウサギは絶滅したと言われているのもきっと何かしらの意味があると考えます。
ということでこの動物広場について色々と考えてみました。
神トラのマップではここは「どうぶつ広場」と書いてあります。
そこに佇むオカリナ少年は、何かのきっかけで闇の世界にいってしまいます。
そこでオカリナ少年はしだいに意識が薄れていき、リンクに最後のお願いをします。
"オカリナを探して、そして最後に聴かせてほしい"
リンクがオカリナを探し出し、吹いたと同時に少年は木になって死んでしまいました…
みんなのトラウマですね。
他の人々は闇の世界に行っても魔物になろうがボールになろうが元気に生きてるというのに、なんでこの子だけ死んじゃうのでしょう…
元々、死んでいたとしたら?
ずっと気になっていたことがあるのですが、、
神トラのエンディングでは最後にリンクのトライフォースの願いによってハイラルの人々は無事元の姿に戻ります。
そこでは全て英語表記でその後各地でどうなったかが書かれているのですが、
「どうぶつ広場」のシーンを見てみてください。
「HAUNTED GROVE」
直訳すると、
「幽霊の木立」
ゾッとしますね。
英語版で色々検索しているうちに、海外版では「どうぶつ広場」ではなく「haunted grove」として書かれていることが分かりました。
何故日本語では「どうぶつ広場」になっているのかは分かりませんでしたが、ここは霊的な場所、ゼルダ用語でいうと"精霊の集う場所"のような感じでしょうか。
リンクが初めてここを訪れた時、とっさに動物たちは逃げ出し、オカリナ少年も姿を消しました。
まるで精霊のように。
ここに集まるものは皆この世のものではなくて、だから絶滅したはずのウサギもここには存在しているのかもしれません。
そしてこの中に、絶滅したはずの生き物がもう一種類いるのがお分かりでしょうか。
スカイウォードソードのロフトバード
絶滅したと言われている紅族
偶然なのでしょうか。
では、このオカリナ少年は一体何者なのでしょう。
持っているオカリナはもう見覚えがありますよね。
時のオカリナと瓜二つ。
神々のトライフォースは時のオカリナの次の時代であり、そしてこの時系列は、時の勇者敗北ルート。
すなわち、時オカリンクがガノンによって戦死した時代なんです。
神々のトライフォースの世界では、時の勇者の活躍はなかったに等しく、その代わりにガノンを封印した賢者達が大々的に語り継がれています。
オカリナ少年とは、もしかしたらこの時代における時の勇者となれなかった時オカリンクの魂の存在だったのかもしれません。
幼少期のトラウマであるオカリナ少年に、今更ながらしみじみとそんな思いを馳せるのでした。
妄想が膨らんでしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!