【BotW考察】目覚め山が照らすもの

当記事ではブレスオブザワイルドの考察をしております。以下、ブレスオブザワイルドと厄災の黙示録のネタバレを含みますのでその旨を充分にご留意の上お読み下さいませ。

 

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『目覚め山』ってなんだと思いますか?

この山にはどんな意味があってそう名付けられたのか気になりませんか?

 

 

大抵の地名がもじりやアナグラムであるのに対し、特定の名詞がはっきりと名付けられている地名というのはブレワイマップにおいて重要な地点であり変えようがない地名ばかりだと思うのです。

 


デスマウンテン、ハイリア湖、ゲルド砂漠、迷いの森、始まりの台地…

それらは全て、過去のハイラルに倣ったものや明確な理由があってそう名付けられていますよね。

 

 

しかし、目覚め山については、"目覚め"という非常に意味深い名前であるにも関わらず、いまいちピンと来ないので悶々としておりました。

 


ですので、この地がそう名付けられた理由を周辺情報や英名、厄災の黙示録も視野に入れてとことん調べてまいりました。

 

 

 

目覚め山からの景色

まず、「目覚め」と聞いて思い浮かぶのは"朝"ではないでしょうか。

 

ここは絶景ポイントなのか、頂上に登ってみてみましょう。

 

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確かに良い景色でありますが、肝心の日の出はラネール山で丁度隠れてしまっています…。

 

 

ラネール山といえば、その山頂に女神ゆかりの地である『知恵の泉』がありますね。

 

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ラネール山までの参道もあることから、かつての人々はここへ参拝に訪れていたのかもしれませんね。

 


ハテノ村周辺情報ではこのような言い伝えも聞くことができます。

 

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今でも由緒ある伝承が残されるラネール山。

 

 

 

目覚め山は、このラネール山を対象としているのでしょうか?

 

 

 

そう考えると、

目覚め山から見るご来光は、ラネール山と知恵の女神ネールの使い「ネルドラ」の"後光"のようにも見えてきました。

 

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もう少し周辺を探ってみましょう。

 

 

信仰深き目覚め山


目覚め山からラネール山方面へと続く高原は、「カイゲン高地」と名付けられています。

 

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こちらも名前の由来が不明ですので、そのままの読み方で「開眼(カイゲン)」と考えるならば、


開眼という言葉の意味には、『悟り・智慧の目を開く』という意味があります。

 

ちなみにカイゲン高地は英語で「Nirvata」と表記され、このまま翻訳しても当てはまる単語はありません。

 

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これもまたもじった地名となっていると予測しながら考えた結果、関連がありそうな単語はサンクスリット語のNirvana(ニルヴァーナ)という言葉が浮かびました。

 

 

ニルヴァーナとは、仏教用語で「涅槃」という意味を持ちます。

端的に言えば"悟りの境地"

 


あくまで個人的な推測ですが、和名英名ともに意味が共通していることからそうであると考えました。

 

 

「ご来光」や「後光」、「開眼(ニルヴァーナ)」


もしかしたら、このあたりは仏教から着想を得た、信仰的な意味合いのある場所なのかもしれません。

 

 

悟りを開くため、目覚め山からカイゲン高地を通り、険しいラネール山への千日回峰行ならぬ『半日回峰行』でも行われていたのでしょうか。

 

 

 

 

では、実際に「悟り」は開かれたのでしょうか。

 

そう名付けられているなら、どこかの誰かが悟りを開いているはずですよね。

 

 

何かを悟り、何かに目覚めたであろう何者かを、探ってまいりましょう。

 

 

 

目覚めの者


ちなみに目覚め山とは英語では『Peak of Awakening(目覚めの頂)』と表記されています。

 


ゼルダでAwake(目覚め)といえば、「夢をみる島」の英名であるLink's Awakeningを思い浮かべる方も多いかと思いますが、ここは夢島地名エリアでもなければタマランチ山との繋がりも浮かびませんでしたので、夢島関連ではないと考えます。

 

 

 

Awakeningという単語ですが、

実は他の言葉にも訳すことができるんです。

 

 

 

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目覚め、悟り、知恵の泉

そして『覚醒』

 

 

 

誰が何に目覚めたのか、分かったような気がしませんか?

 

 
"あの地"であるハテノ砦に行ってみましょう。

 

 

奇跡の地

ハテノ砦は周囲が山々に囲まれた盆地となっていて、特に目覚め山が主張しているわけでもありませんね。

 

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ハテノ砦といえば、リンクが力尽きた場所。

 

 

ここは砦というよりも関所のような簡易的な造りで、本来はここを往来する人たちの監視が目的であったとされています。

塀の高さも低いことから、戦闘においても"対人間"との戦いを想定した造りであることは明瞭ですね。

 

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100年前、まさかここまでの数のガーディアンが押し寄せることなど誰も想定しておらず、本来であればハテノ砦などあっという間にガーディアンに破壊されハテール地方も厄災の大打撃を受けるはずでした。

 

しかし、ハイラル平原側から押し寄せるガーディアンにとって双子山の地形がボトルネックになったこと、そしてリンクによる命懸けの防衛のおかげで、ハテノ砦目前でガーディアンの侵攻を塞き止めるが出来ました。

 

 

それは"ハテノ砦の奇跡"とも呼ばれ、今でもその奇跡を後世に伝えようとしている人たちもいます。

 

 

ですが不思議なことに、ハテノ砦マニアのプリトスも、ゼルダの事ならカカリコ村のインパにまで聞いちゃうほどのゼルダマニアのリーセも、"ゼルダがこの地で覚醒した"という件については聞くことができませんでした。

 

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大厄災を経験しているドレファン王でさえ、ゼルダが生きており厄災ガノンと戦い続けていることを知りませんでしたので、インパやプルアたちだけが知っていることなのかもしれません。

 

 

『奇跡』と呼ばれたハテノ砦の防衛。

数々の幸運が重なりながらも、結果的には『ゼルダ覚醒』によるものが大きかったはずですよね。

 

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この地は奇跡の地であり、ゼルダ封印の力 覚醒の地。

ゼルダが聖なる力に目覚めた場所なんです。

 

 


厄災の黙示録では、この地でとても印象的なシーンがありました。

 

 目覚め山が照らすもの

 

死闘を繰り広げ、幾多の絶望を乗り越えたゼルダはついに封印の力に目覚めました。

 

「ここからが始まり」なのだと、大勢の兵士の前で宣言した場所。

 

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「この力で必ず封じてみせる」と厄災討伐を誓い、右手に輝くトライフォースを高々と掲げた場所はまさにハテノ砦の真上で

 

 

 

 

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それを神々しく照らしていたのは目覚め山

 

 

 

これがアンサーなのではないかと思うのです。

 

 

 


ゼルダがこの地で"悟り"、そして"目覚めた"こと。

その奇跡にあやかってそう名付けられたのではないかと、ついつい思いを巡らせてしまいました。

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。